新築外構とリフォーム、お庭づくりのベストなタイミングとポイントは?~後悔しないための考え方を徹底解説~

エクステリア工事の中でも、道路から見える正面部分、家の顔となる“ファサード”に対して、“お庭”はプライベート性が高く、より住む人のライフスタイルに寄り添ったデザインが求められます。

この記事では、新築外構・リフォームに分けて、お庭の工事を行うタイミング、考慮すべきポイントについてご紹介しています。実例をもとにやさしく整理していますので、初めて家づくりをする人や、お庭をどう活かすべきか迷っている方のご参考になりましたら幸いです。

■新築外構工事におけるお庭工事

新築住宅を建てるとき、多くの人が悩むのが「外構とお庭をいつ、どこまで整えるべきか?」という問題です。 “ファサード”は外から見える要素が大きく、また駐車場やアプローチ、ポストなど、ある程度整っていないと日々の生活が不便になるものも多く、優先して検討されがちです。それに比べてお庭は、実は後からでも十分に育てられる“プライベート空間”。住み始めてからの暮らし方によって、理想のかたちは大きく変わっていきます。

■ 新築外構に含まれる「外構・お庭工事」の範囲と注意点

● 建売住宅の場合:“必要最低限”が多い

建売住宅では、外構やお庭がセットになっているケースがほとんどです。しかし、コスト調整のためにシンプルな仕上がりであることが多く、デザイン性や使い勝手が十分でない場合もあります。コンクリート土間打ち、防草シート+砂利敷き、お庭は土の状態のまま、ということも。どこまでの工事が含まれているのか、最初に確認することが大切です。

● 注文住宅の場合:建物建築費用と外構費用のバランスが重要

注文住宅でよくあるのは、建物に予算をかけすぎてしまったため、お庭にかける外構費用が足りない…というケースです。結果として「仕方なく、しばらくお庭は手つかず」ということも珍しくありません。

一般的には建物費用の10%ほどが外構の目安とされていますが、土地の広さや高低差、希望する使い方によって大きく変わります。建物のご計画と並行して、早めから外構工事についての検討、相談を始めることで、必要な予算取りができ、満足できる外構づくりにつながります。

■ お庭は“最初から作り込みすぎない”ほうが良い理由

ご新築時に「お庭もきれいに整えたい」と誰もが思うもの。新築のお家に、きれいなウッドデッキと天然芝のお庭。素敵ですよね。しかし、漠然と「ウッドデッキが欲しい」と思って作ってはみたものの、住んでみたらフラットな庭のほうが便利だった…というケースはよくあります。

実は、お庭だけは急いで完成させる必要はありません。むしろ、後からじっくり育てていくことで、暮らしにフィットした空間が生まれます。我々はこの考え方を「成長するお庭」と呼んでいます。

なぜ最初からお庭を作り込まないほうがよいのか、理由を説明していきましょう。

●  お庭での過ごし方が、入居前では分からない

ご新築時に思い描いていた過ごし方と、実際に暮らし始めてからの過ごし方が異なるということもよく聞くお話です。お庭でのバーベキューに憧れてテラスを作ったけれど、半年に一度やるかやらないか…。それよりも、子どもが毎日遊びやすいように、全面人工芝にしたほうがよかった、タイルテラスはもっと大きくなってから作ればよかった、というお客様もいらっしゃいました。

ご新築時はほとんどの方が、自分たちがお庭でどのように過ごすのか、まだわからないと思います。半年から一年ほど住んでから“こうやって過ごすことが多いから、テラスを作ろう”、と計画をすることで、自分たちの暮らしにフィットしたお庭づくりができます。

最初から構造物を作り込むよりも、最低限整える→暮らす中で必要な機能を追加していく、という考え方のほうが、失敗がありません。

●  子どもの成長で必要な庭のかたちは変わる

その時期のお子様の行動範囲、興味によって、お庭に求められることは変わります。お砂遊びが好きな時期には砂場を、お花に興味が出てきたら花壇を作る。広々駆け回れるように一面人工芝、お手伝いしてもらいながらデッキでバーベキュー。―――すくすく成長するお子様に合わせて、お庭の成長も楽しめます。お庭を少しずつ変えていくことが、家族の思い出にもつながります。

● 初めて住む土地は、住んでからでないと分からないことが多い

土地から購入されたご新築の場合など、住むのが初めての場所。日当たり、風の抜け方、通行人の目線などは、住んで初めて気づくことが多い要素。後から手を加える前提で、初期段階では必要最低限にとどめるのも賢い選択と言えるでしょう。

【例】お子様の遊び場スペースと、段差解消のデッキを作った新築外構のお庭(横浜市M様邸)

■お庭リフォームはいつがベスト?4つの理由とタイミング

続いては、お庭のリフォームについてまとめました。ご新築数年後のお庭から、40年過ごした思い出深いお庭まで、リフォームのご相談をいただく理由やタイミングは様々。ここでは、相談の多いリフォームを4つのカテゴリ別に整理しています。

1. 経年劣化によるリフォーム(ウッドデッキの老朽化・タイルのひび割れなど)

経年変化、耐用年数を超えた老朽化のため、ご相談を頂くケース。お庭は、雨風、日光を受け続けるため、どうしても長い期間が経つと、劣化、腐食が起こります。ウッドデッキの腐食、タイル・コンクリートの汚れやひび割れ、成長し過ぎた植栽の整理、などのリフォームについて、よくご相談をいただきます。

10年以上経っているエクステリアは、定期的にチェックをすると安心です。腐食や劣化している状態でそのまま使い続けると、危険を伴う可能性もありますので、劣化を見つけたらぜひお早めにご相談ください。

【例】天然木のデッキが腐食→樹脂製デッキへ交換(横浜市A様邸)

施工前:天然木のウッドデッキとフェンスが老朽化したため、新しくしたい、植栽も増えてきたので、すっきりさせたいとご相談をいただきました。

施工後:お手入れのしやすさから、樹脂製のデッキをご提案。植栽は、既存のものを整理して活かすことで、管理しやすいお庭にリニューアルしました。

2. 生活上の問題を解決するリフォーム(雑草対策・目隠し・段差解消など)

暮らしている中で生まれた“困りごと”を解決するタイプのリフォームです。「土の部分が多いので、雑草対策をしたい」「家に面した道路や隣家からの視線が気になるので、目隠しフェンスをつけたい」「手入れができないので、維持管理しやすいお庭にしたい」といったご相談をいただきます。ご新築間もないお客様からのご相談から、長年我慢してきたけれど、もう限界!というお客様まで、幅広いタイミングのお客様からご相談をいただきます。

【例】リゾートテイストのお庭にイメージチェンジ(横浜市Y様邸)

施工前:天然芝と生垣で、維持管理が大変だったお庭。外に出て過ごすこともあまりないからと、室内から眺めて楽しめるお庭へとリフォームしました。

施工後:大好きなハワイを思わせる、リゾート感たっぷりのお庭に生まれ変わりました。床面は人工芝、生垣は塀にしたことで、メンテナンス性が大幅に向上しています。

【例】ウッドデッキ+石張りで雑草対策(横浜市N様邸)

施工前:土の状態だったお庭は、雑草対策がとても大変でした。掃き出し窓からも出やすく、くつろげるようにしたい、というご要望でした。

施工後:お手入れのしやすさを重視し、土の面積を大幅に減らし、ウッドデッキと石張りにリフォーム。デッキチェアを置いて、ほっと一息つける空間になりました。

3.ライフスタイルの変化・充実のためのリフォーム(ウッドデッキ、駐車場増減など)

家族構成や住環境の変化、またお子様の成長なども、リフォームを考える大きなきっかけとなります。「車を手放したので、駐車スペースをお庭にしたい」「子供が大きくなり、外で食事ができるデッキを作りたい」などのご相談をいただきます。

そして変化だけでなく、ライフスタイルを充実させるためにリフォームを行うケースも多いです。趣味のBBQを満喫するためのお庭づくりなど、今の暮らしをより楽しむためのリフォームといえます。

【例】セカンドリビングとしてウッドデッキを新設(横浜市H様邸)

施工前:以前は芝生のお庭でした。お子様が大きくなり、食事をしたり、プールをしたり、プライベートな時間をお庭で過ごしたいと、ご相談をいただきました。

施工後:目隠しフェンスで囲ったウッドデッキを新設。リビングから続く広々とした空間で、ご家族でゆったりとお過ごしいただけます。

【例】ガーデンルームの新設で雨の日でもBBQができるお庭へ(横浜市T様邸)

施工前:土間コンクリートだったお庭。雨の日でもBBQを楽しめるお庭にしたい、というご要望に、オリジナルのガーデンルームをご提案しました。

施工後:程よく開放感のある、プライベートな空間が完成しました。天候に左右されず、ガーデンライフを楽しめます。

4. 新築時に手つかずだった部分のリフォーム(テラスデッキ・人工芝など)

新築時に後回しにしていたお庭部分を、生活が落ち着いたタイミングで整えるケースです。
ご家族のお庭の使い方や、周辺環境など、様々な情報がそろったタイミングの新築後3〜5年ごろにご相談をいただくことが多いです。

【例】ウッドデッキを新設し、くつろぎスペースに(川崎市S様邸)

施工前:ご新築時は手を入れていなかったお庭部分。4年ほど経ち、使い方がはっきりと決まったため、ご相談をいただきました。

施工後:広々としたウッドデッキ、植栽と人工芝スペースに。ガーデンファニチャーを置いてくつろぐ場所として、お子様のプールゾーンとして、愛犬の遊び場として…フル活用です!

【例】ガーデニングを楽しむ管理しやすいお庭に(藤沢市O様邸)

施工前:ご新築時は土のまま残していたお庭部分。そろそろ整えたいとご相談をいただきました。ワンちゃんも遊べて、ガーデニングを楽しみながらも管理のしやすいお庭をご希望でした。

施工後:天然芝、植栽スペース、石貼り、ウッドデッキをバランスよくゾーニング。様々なニーズに合わせた使い方のできる、機能的なお庭にリフォームしました。

■ 新築時? 後から?リフォームは? お庭の工事のタイミングについて

結論として、新築のお庭は「最初にすべて決め切らなくてもOK」。もちろん、初めから明確な用途と予算があれば、ご新築時の工事を行うことにまったく問題はありません!自分たちがどのように庭で過ごしたいのか、決まった時がお庭の整え時です。

リフォームは、お読みいただいた通り、決まったタイミングはありません。言うならば、「思った時がやり時」です!劣化に気づいた時、不便さを感じた時、こんな過ごし方したいなと思った時…。もちろん、すぐにはできなくても、何となくこんなことができるんだ、予算はこれくらいかかるんだ、と把握しておくだけでも、いざやるべきタイミングがやってきたときに、素早く行動できます。ぜひお気軽にご相談くださいね。

ポイントを押さえて、素敵なお庭ライフを満喫していただけたら嬉しいです。

後悔の少ない“暮らしながら育てる”お庭の提案

迷った場合は…

この3つを意識すると、後からでも柔軟に対応可能な庭づくりができます。

■ 後悔しない庭づくりのために、最初に考えておくべきこと

お庭づくりを成功させるために、この記事の締めくくりとして、整理しておきたいポイントをまとめます。

① お庭で「誰が」「何をしたいか」を明確にする

家族全員の意見を聞き、優先度を決めましょう。

② 管理の手間をどこまで許容できるか

天然芝か人工芝か、植栽の量はどれくらいか。
今の自分たちが“維持できるレベル”は?

③ 住んでからわかる環境要因を見極める

半年〜1年暮らし、四季の変化を見てみると、気づくことも多いです

④ 無理にお金をかけすぎない

お庭は後からでも変えられます。
「成長するお庭」という考え方を取り入れると無駄や後悔がなくなります。

■ まとめ:お庭は“育てていくもの” 焦らず、長く、心地よく。

新築住宅において、お庭は“後回しにしてよい”珍しい空間です。
むしろ、住んでからの暮らし方に合わせて変化させたほうが、家族にぴったりの庭が育ちます。先ほど触れましたように、お庭は「成長するもの」です。焦らずに、時間をかけながら、あなたらしい庭をつくっていくのはいかがでしょうか!